「実践、ベトナム語フレーズ」-ベトナム語講座第5回~タクシーなんて怖くない(?)

旅行中の移動に欠かせないのがタクシー。トラブルが多いのもまたタクシーです。油断できません。今回、前半では二つのメインフレーズ、後半ではタクシーが不安な方向けに「トラブルの時に言いたい各種表現」をご紹介します。

●~~へ行ってください。

タクシーに乗り込んだら、運転手さんに行先を伝えましょう。

●~~へ行ってください

ここで止めてほしい旨を伝えましょう。

●不良がすごむ声調あり

この二つのフレーズでは主語に「Anhアン」を使っていますが、これは運転手さんが男性の場合です。
の発音は「アン ディー」までの音程を一直線、「デン➚」で上がってください。

続いて
「dừng(ユン)」は「止める」という意味です。日本語の「イ」の口の形をしたまま「ユン」と言ってみてください。それを下がり調子に。

「ở(オー)」は「~で(場所)」の意味。これは第一回
で登場した「ơ」、日本語の「エ」の口の形をしたまま「オ」というとそれっぽい音が出る母音です。さてこの「ở」、よく見ると上にはてなマークの上部のような記号がちょこんと乗っているのが見えるでしょうか。これは声調のひとつで、「下がってから上がる音」です。そのイメージは、コンビニの前でたむろしている不良が注意されてすごむときの「はぁ?!」の音程です(しかしởはあくまでも前置詞なので、そんなに力まずに)。
「đây(デイ)」は「ここ」という意味。「デイ」と「ダイ」のあいだの音で、音の高さはまっすぐです。

●タクシー対策、どうしたら?

「ホーチミン・乗り物事情」のページ、また当サイト掲示板「わいわいひろば」でも意見が交換されているタクシーの乗り方。ベトナム語コーナーとしては、トラブルの時に言いたいフレーズをちょっとした対策とともに挙げていきたいと思います。(それぞれの発音を細かく説明することはできませんが、使えそうな表現はメモしていって、旅行初日に正しい発音をホテルのフロントの方などに聞いてみてください。)

◆ タクシー会社は大手を選ぶ
<Mai Linhグループのタクシー、似たデザインのタクシーも
あるので車体横に書かれている電話番号
38 38 38 38で覚えている人も>

<Mai Linhグループのタクシー、似たデザインのタクシーも あるので車体横に書かれている電話番号 38 38 38 38で覚えている人も>

在住者に定評があるのが「Mai Linh(マイ リン)」グループのタクシーです。ホテルやレストランではこのタクシーを呼んでもらいましょう。
<このユニフォームを着た人はMai Linhタクシーを呼んでくれる人で、町中にいます>

<このユニフォームを着た人はMai Linhタクシーを呼んでくれる人で、町中にいます>

これで十分です(最後の「ニャ」が無くても意図は通じます)。

その他Vinasun(ヴィナサン)も良心的。客引きのしつこいものや、車体にこれ見よがしに“Meter”と書いてあるものには決して乗らないように!

 


◆悲しいほどに伝わらない住所

住所をカタカナ読みして通じるのははっきり言ってまれなことです。「Anh đi đến・・・ アンディーデン・・・」と言いながら行き先の住所や名前が紙に書かれているものを運転手さんに見せましょう。有名なホテル名は通じるかなと思いつつも「パークハイアット」が一部の運転手さんには「パークヒアッ(➚)」に、そして「レジェンド」ホテルが「レゲンド」ホテルにと、思わぬところで通じない時があります。紙媒体で伝える、それが一番確実です。


◆おつりはもらいたい

返ってくるおつりが少ない場合はこう言いましょう。

「Anh thối chưa đủ. アン トイ チュア ドゥー (おつり足りてないよ)」

そこで「細かいおつりがないんだ」と言われたらこう言います。

「Anh đổi tiền để thối đi.  アン ドイ ティエン デー トイ ディー (両替してきてくれますか)」
<Vinasunタクシー、27 27 27>

<Vinasunタクシー、27 27 27>

返ってこない額が2,000ドンなら許す、いや、10,000ドン以下ならごちゃごちゃ言う方が疲れるというお客さんもいます。また、白を切っておつりを渡さない運転手に当たった場合、「言葉を発さずじっと座り続け、おつりを渡されるまで降りない」という作戦もあるようです。無言で威圧できるような男性なら使える手かもしれません。

◆いざという時は断固として降りる

遠回りされている!と思いきや、一方通行の道や渋滞している道を避けているだけのこともあり、疑ってごめんなさいという場合も。ただ明らかにおかしいぞと感じた時は、
それでもダメな時は

「Cho tôi xuống đây! チョー トイ スォン デイ! (降ります!)」

と言い、断固として降りる勇気を持つことです。

●使ってみました

まずはVinasun(ヴィナサン)タクシー。白の車体に緑の文字、そして27 27 27。
<Vinasunタクシー、ティンさん>

<Vinasunタクシー、ティンさん>

ベトナム語で名前を聞いたためか、かなりフレンドリー。会話がはずみます。

私:「日本人の旅行者についてどう思う?」
運:「Đẹp!デップ (きれい!)」
私:「一日の売上はどのくらい?」
運:「1,000,000ドンかな。」

次はMai Linhグループの中でも評判のいいDelux(デラックス)タクシー。

実はタクシーに乗る前に運転手さんにいつも言うフレーズがあります。
運:「OK.じゃぁ窓は開けとく?どうする?エアコン切った方がいい?」
優しさが身にしみます。
<初乗り12,000ドン。この表示で12,000ドンという意味です。>

<初乗り12,000ドン。この表示で12,000ドンという意味です。>

この運転手さんは英語が話せる模様。

私:「運転手さんは英語話せるけど、同じ会社で英語話せる人はどのくらいの割合?」
運:「すごい少ないよ。本当に少ない。」
私:「そうなんですか・・・(ガッカリ)。」
運:「もっと英語ができれば、ツアーガイドでもやりたいんだけどな。
 

ちなみに空港に入る時、出る時に運転手さんが空港の出入り口で入場料を5,000ドン払っていますので、もしメーターが示す料金プラス5,000ドンを要求されても吹っかけられたと思わないようお願いします。
予防策を知ることでトラブルに会う確率を減らし、またもし問題のあるタクシーに乗ってしまった場合にも落ち着いて対処できるようにしたいものです。「タクシー、案外大丈夫だった!」というみなさんの声を聞きけることを願ってやみません。では、また次回!
<眠らない街サイゴン>

<眠らない街サイゴン>

その他情報

*Mai Linhグループの電話番号が変更されました。<2009.3.26>
関連タグ:ベトナム語タクシー

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2009-02-09

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