在住者の日常を覗いてみる

ホーチミンの在住者ってどんな生活をしているの?

こんにちは、ベトナムナビです。2017年現時点では、ベトナムには1万5000人以上の日本人が暮らしているとされています。今回は、ホーチミンに住む彼らの生活の一部をご紹介したいと思います。ベトナム在住者は大きく分けて駐在員と現地採用者、それと移住者がいます。今回はこの3タイプの在住者の日常の様子を追ってみましょう。

駐在員の暮らしの様子

まず最初にご紹介するのが駐在員の人たち。ここでいう駐在員とは、会社の辞令でベトナムに赴任で来ている人たち。中期滞在であれば単身赴任者が多いですが、数年単位で住んでいる人は、家族を呼び寄せてマンション暮らしをしています。彼らの暮らしは言ってみれば華やか。家賃は会社負担がほとんどなので、月20万円以上する高級マンションに暮らしている人がほとんどです。マンション内にはスイミングプールやフィットネスジム、ミニスーパーにキッズ広場などが併設されています。市内中心の抜群の立地に立っているため、暮らしのほとんどは半径300m以内で済ませることができます、
ミドルクラスのマンションでも家賃は1000ドルを超える

ミドルクラスのマンションでも家賃は1000ドルを超える

高級マンションの内装

高級マンションの内装

●ママ友と優雅なブレイクタイムを

駐在員の方々は日夜働いている一方、奥様方はお洒落なカフェでリッチなコーヒーブレイクをとって過ごしています。また、ベトナム各地には日本人サークルも多くあります。「駐在員奥様の会」、「生け花サークル」、「テニスサークル」など数十のサークル活動があります。小さなお子さん連れの奥様はそうそう遊びにはいけませんが、そうでない人たちは積極的に交流の場に出ているようです。
●高級料理も週一で食べられる!

駐在員と一重にいっても生活水準はピンキリ。しかし、中には「週一回は5つ星ホテル内のレストランで食事をしている」という奥様もいました。それはハイクラスの生活だとしても、普通の駐在員奥様方も定期的においしい高級料理を食べていることに変わりありません。ただ、彼らの多くは、「ベトナムだからこの生活ができる。日本に帰ったら共働きの日々がはじまる」とげんなりしている方も見受けられました。
●実は旅行になかなか行けない欠点も

「駐在員は本当にいい生活しているなあ」とうらやましがる人も多くいます。しかし、駐在員の方々の意見には、「休みがとれなくて、2年住んでいてもベトナム旅行は2度しか行ったことがない」、「他の人がホイアンとかリゾートエリアに行っているのを見ると、とてもうらやましい」、「今年は隣町のブンタウしか行っていない。仕事が激務すぎる」とのこと。駐在員の中でも立ち上げから携わっていたり、現地マーケットをターゲットにしているメーカーの方々はかなり忙しい様子。お金はあって高級フレンチをいくらでも堪能することはできても、ろくに休みが取れないのは意外な盲点といえるでしょう。

現地採用者の暮らしの様子

続いてご紹介するのは現地採用者。現地採用者とは通称「現採(げんさい)」と呼ばれていて、駐在員と対をなす人たち。日本から辞令で海外現地に来ている駐在員に対して、現地採用者は自分たちの足で現地に来て、現地で就職した人たちです。駐在員との決定的な違いは給料。現地採用者は往々にして給料は相対的に安く、ベトナムでは営業で1500ドル(グロス)が平均。家賃補助なども基本はないので、駐在員が暮らすような高級マンションに住むことは困難といえます。
●お洒落カフェで午後のひと時が日常

現地採用者は男性だけではなく、女性も非常に多いです。大学を卒業してそのままベトナムに独り渡ってきて、現地の日系企業で働きながら、時間ができたら旅行をしている人たちが多いです。そんな彼らたちの日常を追ってみましょう。ベトナムにはまだまだ娯楽施設が少ないため、彼らの行動範囲はそれほど広くはありません。観光エリアでもある1区のカフェに行ってみてください。きっと彼らが友人や会社の同僚同士で午後の昼下がりを過ごしている様子をうかがうことができるはずです。
若者に人気のカフェ

若者に人気のカフェ

ハイランズコーヒー。人気のチェーン店

ハイランズコーヒー。人気のチェーン店

●ルームフォーレントを滞在の拠点に

ルームフォーレント(Room For Rent)は短期滞在者向けのゲストハウスと異なり、一般戸建ての一部屋を間借りするタイプ。月の家賃は250~400ドルと安いですが、WiFi、ミネラルウォーターなどは無料で利用できるほか、大家に頼めば一階のキッチンも使わせてくれることでしょう。普通の物件は大家ファミリーと同居することになるので、半分家族ぐるみで付き合うことになります。これも海外生活らしいですね。
●時間があれば国内/海外旅行を

駐在員との大きな生活の違いがこちら。現地採用者の多くは自ら進んでベトナムに暮らしているので、全員かなりの個性派集団。もし時間があれば、独りでも簡単に旅行に出かけるのが彼らの生活習慣です。お金はそれほどありませんが、物価安のベトナムでは国内旅行は非常に容易いですし、陸続きの東南アジア諸国を周遊することも。ベトナムからカンボジアはバスで行くことができますし、タイも格安航空券を簡単に手に入れることができます。2~3日連休ができたらリゾート地に行ってバカンスを楽しむひと時を楽しめるのも、日本社会の枠を離れた彼らの特権といえるでしょう。

移住者の暮らしの様子

最後にご紹介するのは移住者。彼らは好きでベトナムに住んでいる人と、起業してビジネスで成功させるために住んでいる人に分けられます。前者であっても、何かしら地の利を活かして自営業、フリーランスをして生計を立てている人がほとんどで、生活力の高さがうかがえます。また、起業している社長たちは自分とベトナム人従業員の力で会社を発展させているので、当然ベトナム語によるコミュニケーションはお手の物。ベトナム現地人と何ら変わらない、どっぷりとローカルに浸かった生活をおくっています。
●夢見たローカルライフを実現している

移住を果たしている日本人男性の多くはベトナム人妻がいます。ですので、住む場所もマンションではなく戸建てが多く見受けられます。また、1区や7区といった外国人の居住場所の定番から外れた、ゴーバップ区やビンタン区といったベッドタウンに身を置いているケースが多いです。ベトナム人妻の兄弟親親せきが頻繁に家に遊びにきてホームパーティをして、地元のローカルスーパーや個人商店で用を済ます。旧正月には妻の両親の実家に挨拶をして乾杯をする。そんなベトナムらしい生活をおくっています。また、彼らの中には駐在員や現地採用者ともあまり付き合いはなく、在住歴10年、15年のベテランであっても日本人との交流はほとんどないという人も多くいます。
●普通の外国人では体験できない旅行も

駐在員や現地採用者が知らないような、隠れたリゾート地に行くことができるのも現地に特化した生活をおくっている移住者の魅力。ベトナム語もできるので、1人でメコンデルタの各都市を周りバックパッカー気分を満喫する人も多くいます。仕事も基本は社長業なので自分の裁量で休日を決めることができるのも、駐在員や現地採用者との違いでもあります。
「みんなはニャチャン(ビーチリゾート)に行くけど、本当はその一歩手前の町がとっても美しい町なんだよね」そういう移住者はかなりのベトナム通。
●週末は家族サービス

ベトナム人妻と子供を持つ方であれば、週末に決まって行くのがショッピングセンター。ホーチミンで一番の人気は「イオンモール」です。大型ショッピングセンターで、大規模キッズクラブがあるほか、レストラン街、フードコートなどもあり、1日ここで過ごす人も少なくありません。また、幼稚園児、小学生くらいの子供がいれば、ダムセン公園やスイティエン公園、動植物公園といったテーマパークに遊びに行くこともあります。いずれも日本人が行って楽しめるような施設ではありませんが、これもベトナム人の子と妻を持つ移住者のさだめ。

いかがでしたか。今回は駐在員と現地採用者、そして移住者の3タイプの生活の様子を少しだけご紹介しました。もし「自分もベトナムに住んでみたい」と思うのであれば、まずは自分の理想の生活タイプを探してみるところからはじめてみてはいかがでしょうか。以上、ベトナムナビがお届けしました!
関連タグ:在住者移住

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2017-09-22

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