クチツアーに行ってきました!

狭い地下壕を探索したり、射撃をしたり、ブッシュの中でしばしの戦争体験!

暑いですね~、Goodmorning Vietnam ! ベトナムにやってきたナビゾーです。今日は朝がいちばん賑わうストリート、デタム通りにやってまいりました。ここ、デイリーツアーや長距離バスが出発する拠点になっていて、7時から9時の間は、毎日外国人でいっぱいなのです。ナビゾーは「日本の人にはけっこうマイナーなコース」というベトナム戦争の時の地下壕めぐり「クチツアー」にあえて挑戦。半日で帰ってこれる、という便利さが気に入りました。
この通りには格安ツアーの大手、「シンカフェ」もあるのですが、本人のオペレーターさんもいた「TNKトラベル」にお願いすることにしました。クチ半日ツアーはなんと5US$と格安!クチトンネルの入場料を別に7万ドン、バスの中で払ってください、とのことでしたが、それでも合計約10USドル。
一日ツアーにすると、カオダイ教会、なんていうカルト宗教のようなお寺の総本山の見学が入っているのですが、ちょっと遠慮しておきました。

前日の午後2時ころにお願いしたらOKだったので、「けっこうガラガラだったりして・・・」なんて思っていたら、いえいえ、バスは満席になってしまったのです。

さて約束の8時、バスを待っていると、もうすでにたくさんのバスが出発を待っています。やはり格安ツアーの人気って根強いものがありますね。隣国カンボジアの首都プノンペン行きのバスも出ていました。国際的~♪

ナビゾーが集合場所であるTNKツアーのオフィス前に8時前に着いた時は、「メコン川1日ツアー」と入った大型バスが1台と小型が1台すでに目の前に。なるほど、参加人数によって車の大きさが変わるのことがわかります。クチはいつ来るかと心配していると、ナビゾーに日本語で語りかけてくるスタッフが。「チケットを確認させてください。クチ行きのバスは次にきます」と、けっこう親切。
「Cucci」と書いたバスが8時を少し過ぎて到着し、無事に乗車。出発時は半分くらいの乗客だったのですが、市内で数か所停車していくうちに、バスはほとんど満員。とても効率いいバスだなあ、と感心。
全員そろった後、さっきまで参加者のチェックをしていた初老で痩せぎすのおじさんが、おもむろにマイクを取り、「今日のガイドのカンです、今日は半日おつきあいを」と英語で始めました。英語で話したとたん、今まで頼りなさそうだったカンさん、イキイキと見えます。そう、その話し方は「ブートキャンプ風」つまりarmyで使われるような歯切れのいい語り口なのです。
後で聞いてみると、カンさん、かつては米軍の通訳係だったのだとか。道理で・・・。そんなわけでナビゾー、彼に対しリスペクトの意味も込めて「軍曹」と呼ぶことにし、彼の指揮に期待を深めていったのです。
街中を通り、バスは郊外へ。途中でクチ行きの路線バスとすれ違いました。こっちは料金、1ドル以下だと思われますが、やっぱりガイド付きのほうが正解でしょうね。
軍曹、まずはトイレの確保!
ナビゾー、英語力が怪しいので、カンさんの解説は半分カンに頼ることにして、お話を進めていくことをお許しください。あくまでもナビゾー「激安ツアーとはいかなるものか」を体験することにレポートの意義を見出したわけで、「やっぱり理解しやすい日本語ガイドがいたほうがいい」という人はそちらへお申し込みください。
「我々は、これからトイレ休憩に立ち寄り、その後、トンネルのほうに向かう!」
カン軍曹、スケジュール確認に抜かりはありません。
で、みやげ屋にでも行くのかと思ったら、漆細工の工場へ。卵の殻や貝殻を砕いたもので模様を作って、漆を塗って仕上げる芸術品ですが、全工程を見学でき、販売もしているお店です。そこを30分見学した後、10時に出発。周囲には中国語やハングルの社名が入った工場が広がるほかは農村地帯。なんとなく村の生活が感じられて、こんな寄り道も悪くはないと思いました。
螺鈿製法、の様子が見られます。 螺鈿製法、の様子が見られます。
螺鈿製法、の様子が見られます。 螺鈿製法、の様子が見られます。

螺鈿製法、の様子が見られます。

直売もしています。 直売もしています。

直売もしています。

「まずは、このビデオを見るのダ」
「いつごろこのクチトンネルが観光用に公開されたかって?そうさな、90年代に整備が進んで、昨年(2007年)は延べ300万人以上の人が見に来ている」と参加者の質問に答えるカン軍曹。どうやらクチツアーにかけてはたいへんくわしそうで、頼りになります。

さらに30分ほど車を走らせた後、10時半ごろにクチトンネルの記念施設に到着。まずは小さな部屋でビデオ観賞。この映像が「何十年前の?」と思わせる、白黒プロパガンダ映像。古すぎてなんだかよくわからない部分も多いですが、このトンネルがいかに優秀だったかを説明しているようです。レトロなニュース映像として見る分には楽しめます。
5分ほどのビデオを鑑賞後、軍曹は私たちをそのまま座らせ、レクチャーが始まりました。近くにあったクチのマップを指し「ここがベトナム戦争前の第1トンネル、ベトナム戦争中はこのエリアに第2トンネルを作って、迎撃に備えたのダ」などと戦略会議さながら。
「では、現場に向かうことにする。move it !!」と我々部隊を穴のある施設へと誘導します。

「ホラホラ、どんどん先に進むのダ」
まずは体がひとつ入るくらいの縦穴。ふだんは枯葉で隠してあるところを係の人がフタを見つけ、入って行く様子をおどけながら実演してくれます。
希望者はこの狭い地下壕に入れます。こうやって手をあげないと入れません。

それからは参加者の体験。入りたい人が並んではいって行きますが「ウェスト34インチ以上の人は気をつけてね。それから、入っても出る時オシリがつっかえる人が多いので、それも覚悟して入ること!」軍曹の忠告にもかかわらず、ちょっと横幅のある女性もチャレンジ、案の定お尻がつかえて出られなくなりました。「腕と足の力を同時に出して、そのバネで上がれ!」と軍曹が励ましてもなかなか出られません。ヨイショヨイショと3分くらいかけてやっとお尻が脱出。反対に痩せていて身軽な人はヒョイと入って、ヒョイと出ていました。
うーん、みんなの表情、けっこう楽しかったですヨ。 

うーん、みんなの表情、けっこう楽しかったですヨ。 

ウェストが太い人は出るのにひと苦労! 

ウェストが太い人は出るのにひと苦労! 

落とし穴の仕掛けは、よく考えるなーと思わせるほど、いろんな種類がありました。  落とし穴の仕掛けは、よく考えるなーと思わせるほど、いろんな種類がありました。 
落とし穴の仕掛けは、よく考えるなーと思わせるほど、いろんな種類がありました。  落とし穴の仕掛けは、よく考えるなーと思わせるほど、いろんな種類がありました。 

落とし穴の仕掛けは、よく考えるなーと思わせるほど、いろんな種類がありました。 

戦車の残骸。アメリカ軍のものでした。 

戦車の残骸。アメリカ軍のものでした。 

見学の途中、あちこちに地下壕の入口がありました。  見学の途中、あちこちに地下壕の入口がありました。 

見学の途中、あちこちに地下壕の入口がありました。 

いろんな落とし穴の仕掛けを見た後、射撃場へ。入場した時から射撃の音がしていたので効果音なのかな、と思ったら、近づいてみるとすごい轟音。実弾を使っているのです。試したい人は1発単位で銃弾を買って、的のあるエリアに入ります。そこには軍服姿のインストラクターがいて、けっこう親切にレクチャーしてくれます。数種類の機関銃があって、いろいろ試してみる人もいました。
さて、いよいよほら穴に潜入ダ!
「肝心のトンネルへはいつ入るわけ?」さきほどからしびれを切らした参加客からの催促が。「もうすぐその先だから」と軍曹、なだめています。そして茅葺で屋根になったところに到着。その周辺にはいくつかの入口があって、地下でつながっているといいます。先客もいたので3分ほど待ち、いよいよ潜入!狭くて進みにくいのか、けっこうつまっています。
それにしても確かに狭い!腰を少し高く上げようとすれば、背中が天井にぶつかり、低い体勢だと、なかなか足が進みません。膝を折りながらゆっくり進んで、やっと出口の明かりが見えてきます。モグラになった気分、というのはまさにこの感じ。わずか数分間でしたが、汗だくになってやっと地上にでてきました。たしかによく作ったものです。こちらはベトナム戦争時に作ったもので、それ以前に作った穴は装備が軽かったことから、もっと狭かったそうですが、もっと狭いのがあるのか!と考えると気が遠くなる思いでした。
戦時中の炊事場の様子も再現されていました。

戦時中の炊事場の様子も再現されていました。

その後は「炊事場」なるところに案内され、お菓子をいただきました。フルーツかと思ったら、ふかしイモのような味。「これはタピオカだ!」とカン軍曹。へぇ、あのスイーツで出てくるのしか食べたことなかったナビゾー、ビックリ。ほんとにイモみたいだったのですね。なにかのデンプンで作るとは分かっていたのですが、実物を見るのは初めてでした。
こうして旧戦場史跡の探検は13時に終了、それから90分ほどの乗車で、ホーチミン市街へ戻ってきました。結局6時間あまりの所要時間になりましたが、軍曹のおかげで楽しめたし、内容も豊富なお値打ちツアーだと思います。
最後に軍曹には握手でお別れだったけど、本当は「名残惜しいでありますっ!」とか敬礼したかった・・・ちょっと古風なナビゾーでありました。
周りの別のグループを見ていると、若いガイドさんなども多かったようですが、多少英語を理解できるならなんとかついていける、と思いました。というわけで皆さんも便利に使ってください!以上、ナビゾーの体験ツアーレポートでした。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2008-04-08

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