すべて徒歩圏内。ハノイ観光1日散歩コース

バイクもタクシーも使わずにすべて徒歩でこれだけ観光できる!

こんにちは、ベトナムナビです。ベトナム国内ではホーチミンに続く人気のハノイ旅行。市内観光に精を出している方からは、「移動費が予想外の出費」、「ホーチミンは徒歩でも主要の名所に行けるけど、ハノイは難しい」といった声を聞くことがあります。そこで、今回はタクシーもバイクタクシーも使わない徒歩だけの移動で、どこまで市内観光ができるかを検証してみたいと思います。題して「ハノイ観光1日散歩コース!」。ではご案内します!

ハノイは移動費が高くつく

これはあくまでもホーチミンと比較してですが、旅行者だけではなく、ナビもハノイに来るたびにそう感じます。その理由は2つあります。1つは、ハノイの観光名所は市内各地に散らばっていて行動範囲がホーチミンと比べるとかなり広いからです。そして2つ目の理由は、観光客相手にぼったくるバイクタクシーが多いことです。バイクタクシーの料金相場はホーチミンと比べてだいぶ高い印象を受けます。また、タクシーの場合近場の距離だと乗車拒否に合うこともあります。「そんな不快な思いをするんだったら、徒歩で移動するよ」、「今回は貧乏旅行だから、できるだけ節約したい」と考えている方は、以下ご紹介する観光プランを組んでみてはいかがでしょうか。

9:00~:ホアンキエム湖を散歩

まず最初はホアンキエム湖から観光をスタート。ホアンキエム湖には数々の逸話があり、その中でも最も有名なのは水上人形劇に出てくる「レロイ王ホアンキエム湖の伝説」です。15世紀にレロイ王が中国の明を撃退したときに使った神から授かりし神剣。それをこの湖に住む神の遣いである亀に返却した話です。その亀は実際この湖に生息している絶滅危惧種のシャンハイハナスッポンがモデルと言われていますが、2016年の初頭に死亡が確認されました。湖の周りは幅広い遊歩道で綺麗に整備されて、緑と人、ベトナム人と外国人が調和した平和な風景が広がっています。芸術の町と呼ばれるにふさわしい穏やかかつ郷愁漂う時間を送ってください。ちなみに、徒歩で一周すると30分以上かかります。10万ドンほど払えば、シクロで一周してくれます。

チャンフンダオと亀が祀られている

チャンフンダオと亀が祀られている

みんなでお昼寝タイム

みんなでお昼寝タイム

これほど清潔な遊歩道はホーチミンにはないかも

これほど清潔な遊歩道はホーチミンにはないかも

芸術のハノイです

芸術のハノイです

10:30~:ハノイ大教会

ホアンキエム湖を一周もしくは半周ほど散歩した後は、湖西部に向かい、そこから伸びる通りを抜けてハノイ大教会に向かいましょう。湖から教会までは徒歩で10分~15分程度です。ハノイ大教会は別名セントジョセフ協会。120年以上の古い歴史を持つ由緒あるカトリック教会。ミサの時間になると、周辺の通りまで鐘の音が聞こえてきて、まるで西洋の国に入り込んだかのよう。内部も自由に見学可能で、熱心な教徒が祈りを捧げている様子もうかがうことができます。また、教会敷地内外回りには食堂やカフェもあり、こちらは現地の学生など若者に人気です。
内部の様子

内部の様子

美しいです

美しいです

有名なシーン

有名なシーン

路上カフェでコーヒーはいかが

路上カフェでコーヒーはいかが

10:30~:教会周辺の通りを散歩

●ニャートー(Nha Tho)通り

「ニャートー」とは「教会」という意味。つまり、教会の通りというまんまの名称。教会の正面に伸びている道で、両脇には雑貨店やベトナム料理レストラン、カフェなどが並んでいます。ホーチミンのドンコイ通りと比べると規模は小さいですが、旅行者を楽しませてくれるお店をいくつも見つけることができるはず。もしベトナム雑貨をお土産に、と考えている方は、このニャートー通りか、後程行く旧市街で買い物するのがおすすめです。ちなみに、教会のミサの鐘の音はこのニャートー通りにも響き渡ります。
ホーチミンにもある人気のラグジュアリーカフェ

ホーチミンにもある人気のラグジュアリーカフェ

もしかして日系?

もしかして日系?

こんなお店探してた、なんて人も多いかなと思います

こんなお店探してた、なんて人も多いかなと思います

●ゴーフィン(Ngo Huyen)通り

ニャートー通りの傍にあるゴーフィン通りは、バックパッカーが集う通り。幅狭い通りの両側には所狭しと店が並んでいます。一泊1000円以下の安宿やドミトリー、ランドリー、ツアーデスク、カフェバー、レストランなど。バックパッカー用のリュックなどを売る店も多いので、必要に応じて利用しましょう。
ツアーデスクは英語対応

ツアーデスクは英語対応

リュックはここで調達を

リュックはここで調達を

安宿が何十軒とあります

安宿が何十軒とあります

●リークオックスー(Ly Quoc Su)通り

リークオックスー通りは教会正面を横切る通り。縦のニャートー通り、横のリークオックスー通りとなります。リークオックスー通りを歩くとすぐに左手にゴーフィン通りに曲がる道が見えます。リークオックスー通りは比較的幅広い通りで、雑貨店、マッサージ店、レストランなど外国人客用の店が並ぶ一方、老舗の食堂の姿も見ることができます。観光らしい時間となるので、できればニャートー通りやゴーフィン通りと一緒にゆっくりと時間をかけて店を見て回ってほしいところです。
仏教寺院もあります

仏教寺院もあります

雑貨店も

雑貨店も

最近はモダンなお店も増えてきたみたい

最近はモダンなお店も増えてきたみたい

12:30~:昼食は旧市街で「チャーカーラーヴォン」

チャーカーラーヴォンとはガイドブックでは「雷魚の油鍋」として紹介されています。場所は旧市街のチャーカー通りで、この油鍋を扱う専門店がいくつかあります。教会からチャーカー通りまでは徒歩で15分程度。旧市街の町並みを眺めながら、のほほんと向かってください。また、道中には油鍋以外の普通のローカル食堂もあります。ブンチャーやブンオックなどハノイの名物でもありますので、油鍋の代わりにそちらで食べるのも可。
チャーカー通りの様子

チャーカー通りの様子

多量の油で炒めます

多量の油で炒めます

なかなかおいしいです

なかなかおいしいです

14:00~:ホアロー収容所を見学

午後一発目はホアロー収容所。場所はホアンキエム湖の南方。チャーカー通りから歩いて30分~45分程度かかります。昼食後なので、運動と思って歩いてください。こちらはフランス統治時代にフランス軍がベトナム人捕虜を収容する場所として造った監獄です。当時の劣悪な環境に耐えられるずに死んでいったベトナム人が多数いるとのこと。ベトナムに負の歴史を刻んだフランスですが、皮肉にも当時造られたコロニアル建築や食べ物は現在でも庶民の暮らしに根付いていて、なくてはならないものになっています。収容所は博物館用に建て直されていますが、脱獄防止の高い塀はそのままですし、当時囚人が着ていた衣類や食器などを見ることができます。
高い塀。それでも脱獄に成功した人もいる

高い塀。それでも脱獄に成功した人もいる

館内は博物館となっています

館内は博物館となっています

想像を絶する生活だったに違いありません

想像を絶する生活だったに違いありません

とてつもなく重く頑丈な施錠

とてつもなく重く頑丈な施錠

15:00~:女性博物館で力強いベトナム人女性を見る

ホアロー収容所から徒歩で10分程度歩くと見える女性博物館は、ベトナム人から少数民族まで力強い女性の生き様を写真パネルで展示している貴重な博物館です。近代的な建築物で内装もモダン。展示物の中には冠婚葬祭衣装も展示されていて、いずれも他ではみれない希少価値があります。ベトナム旅行では道端で物を売る行商人も露天商も女性が多く、市場で声を上げているのも女性。一家の大黒柱として生きる彼女たちの強い心を垣間見ることができます。
少数民族衣装

少数民族衣装

女性が強いのは世界共通化か、はたまた……

女性が強いのは世界共通化か、はたまた……

こんな風景は今でも見れます

こんな風景は今でも見れます

どんなときに着るのでしょうか

どんなときに着るのでしょうか

16:00~:国立歴史博物館で古き歴史を知る

女性博物館の見学が終わったら、そのまま一路東へ。市民劇場の傍には国立歴史博物館があります。こちらは先史時代から近代のベトナムを順に追うことができる博物館です。旧石器時代から阮朝、抗仏、ベトナム戦争と歴史の節目の産物を展示していて、チャンパ王国の遺産もあります。また、博物館の外観はインドシナ建築の代表作で、1932年に造られたました。この一帯の土地はフランスに譲渡された最初の土地としても知られています。博物館傍には国立歴史博物館(旧革命博物館)もあります(徒歩5分程度)。いずれも閉館時間は17時なので、時間が許す方は両方見学しておきましょう。
館内はかなり広い

館内はかなり広い

ハノイは芸術と政治の町

ハノイは芸術と政治の町

ベトナム人大学生もしばしばやってくる

ベトナム人大学生もしばしばやってくる

古いもので紀元前5世紀頃のものがある

古いもので紀元前5世紀頃のものがある

17:30~:ハノイ名物水上人形劇を鑑賞

現在では水上人形劇はダナンやホーチミンでも鑑賞することができますが、もともとはハノイが発祥の大衆娯楽。こちらはホアンキエム北部にある施設で、かつてホーチミン主席が建てたもののようです。夕方以降1日複数回上演されているので、もし時間に間に合わなかったら次の時間を予約しましょう。水上人形劇は全17の演目に分かれていて、それぞれがベトナムの伝統や習慣、伝説などを表現しています。解説はすべてベトナム語なのが残念ですが、見ているだけでも楽しめる夜のエンターテイメントです。子供も楽しめるので、是非参加していってください。
外観

外観

打楽器や弦楽器を使う

打楽器や弦楽器を使う

舞台がこちら。中央に溜まりがあります

舞台がこちら。中央に溜まりがあります

人形劇スタートです!

人形劇スタートです!

18:30~:夜のホアンキエム湖を散策

水上人形劇が終わったころになると、すっかり当たりは夜になっています。劇場目の前のホアンキエム湖沿いの遊歩道はライトアップされて美観。小さな子供連れの親子の姿をたくさん見かけます。気温も低くなり過ごしやすくなっているので、日中とは違ってじっくりと楽しむことができるはずです。また露天商や大道芸も出没して、子供にとっては一番楽しい時間になるかもしれません。
多くの人で賑わう

多くの人で賑わう

子供向けの露店も多い

子供向けの露店も多い

カップルも和やか

カップルも和やか

夜のハノイはとっても美しいです

夜のハノイはとっても美しいです

19:30~:旧市街の夜を楽しむ

湖を北上すると、すぐに旧市街に入ります。毎週末はウィークエンドマーケットが開催され、ナイトマーケットが北部ドンスアン市場まで続いています。平日であればターヒエン通りが毎夜路上椅子に腰かけてビールを飲む現地人や外国人で賑わっています。夜の旧市街は大変にぎやかで、深夜営業しているローカル食堂も多数あります。ここで心行くまで楽しんでいってください。ただし、エリアによっては人気も外套もないところもあるので、そのような場所は近づかないようにしましょう。旧市街中心であれば問題ありません。
ターヒエン通りの様子

ターヒエン通りの様子

旧市街はホイアンのような古き懐かしい町並み

旧市街はホイアンのような古き懐かしい町並み

ナイトマーケットは大賑わい

ナイトマーケットは大賑わい

この混雑振り!

この混雑振り!


いかがでしたか。ナイトマーケットまでひとしきり楽しむと、だいたい21時くらいになるでしょう。ホテルに戻ってシャワーを浴びて、パートナーと談笑したり余韻に浸ったりしているとあっという間に24時を回ってしまいます。今回紹介した1日プランは決して不可能ではないコースなので、初めてのハノイ旅行者は是非参考にしていってください。以上、ベトナムナビがお届けしました!
関連タグ:ハノイ

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2017-02-15

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