夏のベトナム旅行は中部で決まり!3都市3世界遺産を制覇!

世界遺産周遊を旅のテーマにレッツゴー!

こんにちは、ベトナムナビです。某旅行会社の調査では、2014年にダナンと成田空港が直行便で結ばれて以降、右肩上がりで旅行者数が急増中。いままでハノイやホーチミンと比べると認知度で劣っていた中部ですが、実際は市街地に広がるビーチエリアのみならず、短期滞在者でも足を運べる世界遺産が3つも点在していることから、いまになって潜在的な人気が顕著に表れた形となります。今回は旅の目的を「世界遺産」に当てて、中部地方3都市3世界遺産を回るプランをお届けしたいと思います!では、早速行ってみましょう!

移動手段はタクシー&バス

今回訪れる中部世界遺産はそれぞれ「ミーソン遺跡」、「ホイアン」、「フエ」となります。今回は国際線もしくは国内線でまず最初にダナンに降り立ち、ミーソン遺跡、ホイアン、フエという順に巡ってみたいと思います。ミーソン遺跡とホイアンまではタクシーをチャーターするのもいいですし、ツアーに参加するのもよし。ダナンからミーソン遺跡までは1時間30分、ミーソン遺跡からホイアンまでは約1時間かかります。ホイアンからフエまでは4時間ほどかかるので、タクシーは難しく、基本はツアーバスに乗ることになります。ダナンおよびホイアン市街地のツアーデスクやホテルから予約することができますので、スタッフにお確かめください。

日焼け対策グッズは必需品

中部世界遺産はいずれも屋外観光となります。時期によってはかなり日差しが厳しいので、日焼け&紫外線対策は必須。日焼け止めクリームやSPFとPAが多いファンデーションに切り替えたりと工夫してください。また、帽子やサングラスも持参してほしいですし、日焼け防止に長袖も効果があります。また、ホイアンやフエは歩く時間も多いので、ミネラルウォーターも多めに持参するといいでしょうし、スコール対策に雨合羽も一つ持っていきましょう。

世界遺産その①:ミーソン遺跡

ダナンからミーソン遺跡までは車で1時間30分ほど。旅行者の中にはローカルバスでと考えている人もいるかもしれませんが、ミーソン遺跡までは2回以上バスを乗り継がなければいけませんので、ベトナム語ができないとちょっと厳しいかと思います。ミーソン遺跡入口で入場券を買って敷地内に入った先には、電気自動車が待機していて、無料で奥までおくってくれます。その後自然に覆われた道を5分少々歩いた先に、当該世界遺産が広がっています。
ミーソン遺跡はホイアンと同い年の1999年にユネスコ世界遺産に登録されました。ミーソン遺跡を作ったチャンパ王国は、2世紀から19世紀半ばまで栄えていた海洋国家。特に7世紀から13世紀ごろまでが繁栄していて、その間には中部から中南部の海沿い地域にかけて多数の聖域を築きました。ニャチャンやムイネーでもチャンパ王国の建てたチャム塔は観光スポットとなっています。ミーソン遺跡はその彼らの聖域の中でも最大規模を誇るものとなり、広い敷地内の随所に祠堂を構えています。
ミーソン遺跡が発見されたのは20世紀初頭のフランス統治時代。ですので、まだ比較的最近といえます。敷地内は現在も発掘調査中であり、定期的に観光客への公開範囲が広がっています。調査団によると、まだたくさんの祠堂や遺産が地中に眠っているとのこと。ロマンかきたてられる世界遺産ですね。
チャンパ王国はベトナムでは珍しいヒンズー教を信仰していました。ゆえにシヴァ神やガネーシャ、ガルーダといった神話でお馴染みの像もあちらこちらで見ることができます。また、カンボジアの象徴であるアンコール遺跡にはチャンパ王国と対峙した当時の様子が壁画のレリーフとして残っています。まだまだ謎が多いチャンパ王国の歴史は今後少しずつ紐解かれていくことでしょう。
ヒンズー文化はなぜにこうも魅惑的なのか

ヒンズー文化はなぜにこうも魅惑的なのか

かなり高度な建築技術を持っていたようです

かなり高度な建築技術を持っていたようです

遺産の数々にも注目してほしいです

遺産の数々にも注目してほしいです

大自然に覆われた遺跡群

大自然に覆われた遺跡群

古代チャンパ文字で書かれた石碑。一部解読は困難

古代チャンパ文字で書かれた石碑。一部解読は困難

今後新たな発見の期待が高まるミーソン遺跡はマストで訪れたい世界遺産

今後新たな発見の期待が高まるミーソン遺跡はマストで訪れたい世界遺産

ミーソン遺跡からホイアンへ

ミーソン遺跡の見学が終わったら、再び車に乗ってホイアンへ。約1時間程度の道のりとなります。道中は田園風景が広がり、ホイアンが近くなると、自転車でサイクリングしている外国人観光客の姿もちらほらうかがえるようになります。ホイアンの歴史保護地区内は車両の乗り入れができませんので、ハイバーチュン通りやレロイ通りで降ろしてもらうといいでしょう。まずはホイアンの目抜き通りであるチャンフー通りに向かってください。
のどかな町並み

のどかな町並み

サイクリングも楽しそう

サイクリングも楽しそう

世界遺産その②:ホイアン歴史保護地区

ホイアンが世界遺産に登録されたのは1999年のとき。中央を東西に走るチャンフー通りを目抜き通りとし、並行して走るグエンタイホック通り、トゥボン川沿いを走るバクダン通りなどが歴史保護地区として指定されています。ホイアンが栄えたのは17世紀。当時日本は徳川家康の江戸幕府の時代の幕開けでした。諸外国との交易に朱印船を派遣し、それはホイアンにも行く度往来しました。ホイアン観光では、当時の面影をできるだけ残した旧家や寺院、華人の集会所などを見学することができます。また、古き良き雰囲気が漂う家屋でカフェをとったり、ホイアン名物を堪能するのも楽しみ方の一つ。
ホイアンには3大名物と呼ばれる料理があり、それぞれ「カオラウ」、「ホワイトローズ」、「揚げワンタン」が挙げられます。これらはホイアンでしか食べることができない料理とされ、事実他のハノイやホーチミンといったエリアではほとんど見かけることがありません。歴史保護地区内のレストランでは、大抵この3つはメニューにありますし、店によっては3つをセットランチとして提供しているところもあります。フォーや生春巻きといったベトナム料理ももちろん食べて行ってほしいですが、ホイアン観光の際は、是非この3つの名物を押さえておいてください。
9月から11月頃は中部地方は雨季にあたり、特にこの3か月は台風の影響もあって、ホイアンの町はトゥボン川が氾濫して幾たび冠水して水に沈みます。観光客も含めて、人々は小舟で移動することになりますので、少々危険も伴います。できればこの期間は外しての観光をおすすめしたいところです。ちなみに、この洪水の様子は毎年見られるもので、近年は床上浸水の影響で世界遺産の旧家の老朽化が激しく進んでいることが問題視されています。中には「近い将来、ホイアンの町はなくなってしまうかもしれない」という学者もいるほど。なくなる前に一度は見ておきたいものです。
また、夜のホイアン観光も欠かせません。特に毎年旧暦の14日にはホイアン祭りが開催されて、人工的な明かりは消えて、夜のホイアンをランタンとろうそくの軽やか小さな火のみが灯します。各地でイベントも開催されて、ノスタルジックな雰囲気に包まれる幻想的な夜を満喫できます。また、バクダン通り沿いでは灯篭流しのイベントも毎日開催。売り子から灯篭を買って、トゥボン川に静かに浮かべます。幾つもの小さな点が黒いトゥボン川を淡く照らし、その光景は息を呑むほど美しくあります。ナイトマーケットも毎日開催されるので、こちらも楽しんでほしいところです。
揚げワンタン

揚げワンタン

現在でも多くの華人が暮らしています

現在でも多くの華人が暮らしています

バクダン通りとトゥボン川

バクダン通りとトゥボン川

陶磁器の村を見学するツアーもあります

陶磁器の村を見学するツアーもあります

夜のお店は何だか昭和の香りがします

夜のお店は何だか昭和の香りがします

カラフルなランタン。お土産にいかが

カラフルなランタン。お土産にいかが

ホイアンからフエへ

ホイアンからフエへ行く方法は、タクシーのチャーターかツアーバスのいずれかとなります。所要時間は3~4時間程度。タクシーをチャーターする場合は8000円~1万円が相場。ツアーバスだと千円程度で行くことができるのでかなりの節約ができます。詳しくはホイアン現地のホテルもしくはツアーデスクで聞きましょう。
フエの穏やかな町並み

フエの穏やかな町並み

バスの車内はこんな感じ

バスの車内はこんな感じ

ゆっくりと時間が流れています

ゆっくりと時間が流れています

世界遺産その③:フエの歴史的建築物

フエは19世紀から20世紀の半ばまで全13代阮朝皇帝が時代を築いた古き都。その歴代皇帝によって建てられた建築物は、1993年にユネスコ世界遺産に登録。現在は旧市街の中心にある阮朝王宮を中心に、各建築物を巡る半日から1日ツアーが毎日催行しています。もしフエに1泊滞在するのであれば、阮朝王宮はツアーで行く必要はなく、自力で徒歩もしくはシクロにて行くことができます。規模は非常に広いですが、見どころはそれほど多くないため、観光に半日もかかりません。
フエはベトナム戦争の激戦区でもあったため、歴史遺産の多くは大破してしまい、現在でも復旧作業をしておりますが、なかなか進んではいないのが現状。現在阮朝王宮は一部が解放されていますが、中央広場は野原になっています。脇の回廊では当時の王宮貴族の服を着た演者が伝統音楽を演奏していたり、電気自動車で敷地内を一周することもできます。王宮脇にはフラッグタワーや美術品を飾った美術館や博物館もあり、こちらも足を運んでおきたいところ。
世界遺産に登録されている王宮以外の建築物は、いずれも南方にあり、ツアーバスで10分から20分の時間をかけていくことになります。注目したい建築物は中国を宗主国とした中華色漂うミンマン帝廟、フランスの自由な美を模範したカイディン帝廟、最も平和だったいわれる別荘地トゥドゥック帝廟です。いずれも森林の中にあり、周囲はのどかな自然に囲まれています。古都と呼ばれるフエの穏やかな時間を感じることができるでしょう。
フエで食べられるフエ料理は他のベトナム料理とは少し異なる調理法として知られています。また、当時皇族が食していたとされる料理は「宮廷料理」として、現在ではベトナム人が羨む高級料理となっています。当時と同じ宮廷料理を食べるのは難しいですが、宮廷料理"風"のフエ料理を提供する観光客向けのレストランが市街地にいくつかありますので、興味がある方はそちらに足を運んでみてください。
ミンマン帝

ミンマン帝

中国の兵馬俑を真似しているのでしょうか

中国の兵馬俑を真似しているのでしょうか

カイディン帝

カイディン帝

フラッグタワー。砲撃を食らった跡もあります

フラッグタワー。砲撃を食らった跡もあります

ノンラーと刺繍はフエの伝統

ノンラーと刺繍はフエの伝統

線香も特産です

線香も特産です

フエから帰国する方法

フエ観光を終えたら、無事3都市3つの世界遺産周遊を終えます。フエにはフバイ国際空港がありますので、フエ→ダナン→成田、もしくはフエ→ホーチミン/ハノイ→各空港という帰国方法があります。もし滞在日数に余裕があるならば、中部都市ダナン、もしくはホーチミンやハノイを1日程度楽しんでいってほしいところです。

いかがでしたか。3つの世界遺産は最短で2泊3日の旅行で楽しむことができます。もし3泊4泊できるのであれば、ホイアンに一泊、ダナンや別都市で一泊するのがおすすめ。フエは建築物以外はこれといった名所がないので、日帰りでも十分楽しめます。以上、ベトナムナビがお届けしました!
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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2017-08-02

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