ベトナムの基礎知識

国の情報、気候、交通、人口といったベトナム全体の基本情報とともに、北部、中部、南部ごとの特色を紹介しましょう。

こんにちは、ベトナムナビです。ベトナムといえば、エステ、雑貨、アオザイといった印象をお持ちの方も多いはず。ベトナムは南北に長く、地方ごとの違いも大きいのが面白いところでもあります。ここではベトナムの基本情報をおさらいしてみたいと思います。

面積と人口 

ベトナムの面積は32万9,241平方キロメートルに及び、南北に細長い国です。人口は約8,579万人(2009年4月1日時点国勢調査)です。土地部における集中が著しく、南部ホーチミン市だけでも700万人余りが暮らしているとも言われています。

国名と由来

ベトナムの正式名称はベトナム社会主義共和国(Socialist Republic of Viet Nam)。国名のベトナムとは、中国語における「越南=南方に建てた越の国」に由来しています。

気候と服装

南北に細長いので、北部は亜熱帯性気候、南部は熱帯モンスーンに属しているなどその気候は大きく異なります。全土をまわる場合などは、温度差に対処できるような服装がおすすめです。

南部は5月~10月頃を雨季、11月~4月を乾季とされていることが多いですが、年間を通して気温は高く、最近では気候変動のため乾季でも雨が降ることがあります。半そででも十分ですが、日差しを避けるための上着や帽子などはあると便利です。
乾季

乾季

雨季

雨季

宗教と民族

国民の約70%が仏教徒ですが、キリスト教、イスラム教、カオダイ教も広がっています。

また民族はベトナム国民のうち大半がキン族で、都市部に集中しています。その他、少数民族が53民族もおり、彼らの多くは高原地方や山岳地帯で暮らしています。ベトナムは実は多民族の国なんです。

公用語と外国語

公用語はベトナム語。歴史的に中国からもフランスからも影響を受けているので、漢字を起源にしているけれどアルファベット表記です。声調が6つあり、同じアルファベット表記でも声調によって意味が変化します。
また漢字から単語には、日本語と似ているものもあります。また北部と南部では方言による違いがあります。

ホーチミン市は観光客も多いですが、英語が堪能なベトナム人はごくわずか。またベトナム語を話そうとすると、うれしいと思ってくれるのもベトナム人。簡単な言葉でもためらわずに使ってみたら、新しいベトナムが見えるかもしれません。英語は片言なら通じるくらいに思っておくといいでしょう。

ベトナムの食文化

日本でも「フォー」や生春巻きなど、よく知られているベトナム料理。北部を接する中国文化やフランス統治時代の影響を受けたベトナム料理は、マイルドで食べやすいといわれます。小魚を塩漬けにして発酵させた魚醤(ヌクマム)をソースや味付けに使用したり、米を主食とすることも特徴。米はご飯として食べるだけでなく、麺類や春巻きの皮などに形を変えることも多いです。一般的に、北部料理は塩辛く、中部は辛く、南部は甘いといわれています。南部では香草、ココナッツジュース、ココナッツミルクを多用し、甘さと濃い味付けになっています。

お金

通貨はベトナムドンですが、主要なホテル、レストランなどでは米ドルも利用可能です。また米ドル、日本円など主要な通貨であれば換金可能です。街中心部に出るためのタクシー代が必要であれば、その分だけ空港でベトナムドンに換金し、他に必要な分は街で換金したほうがレートも良くベターでしょう。最近では、クレジットカードを利用できるところが増えてきましたが、手数料がかかることもあるのでよく確かめてください。

経済成長

2016年のベトナム経済成長率は6.6%。インドに次いで世界2位です。ビルや道路も建設ラッシュで、インフラ工事も進められています。日系企業だけでなく多くの国、地域から投資進出が行われ今後も成長が期待されています。

ベトナムのお土産

食品でオススメのお土産は、あまりにも有名なコーヒー。種類も香りももちろん値段もいろいろあるので、値段で選ばれるのが無難ではないかと思います。使い慣れないと使いにくいかもしれませんが、コーヒーフィルターと一緒に購入すれば、プレゼントにも喜ばれるはず。他にベトナム料理が大好きなあなたには是非、魚醤ヌクマムを。瓶入りが多いですが、ペットボトル入りのものもあるので便利。念のため袋でしっかりくるんで持ち帰ってくださいね。他に胡椒もベトナムは輸出しているんですよ。粒のタイプもすでにすってあるタイプもあり、安さと軽さは魅力的です。ちょっと重くても大丈夫という方はビールもいいでしょう。333(バーバーバー)、サイゴンビールなど、滞在中に気に入ったものをいかがでしょうか。
雑貨のオススメのお土産は、いわずと知れたベトナムの陶器、バッチャン焼きやソンベー焼き。バッチャンは北部、ソンベーは南部の陶器で、それぞれ見かけも異なります。陶器は重い・・・という方は刺繍入りの巾着がおすすめ。大小さまざまなサイズの袋に愛らしい手刺繍が。ちくちくとひと針ひと針にこめて作られた刺繍は旅行にも便利と喜ばれることが多いよう。

ベトナムの交通

飛行機、列車、タクシー、シクロ、バイクタクシー、バスが主な交通手段。タクシー、シクロ、バイクタクシーを利用する際は小銭を用意しておきましょう。最近では、大半がメーターを利用していますが、万が一メーターを押さない、メーターが動いていない場合にははっきりと運転手に伝えましょう。

ベトナム人ってどんな人?

ベトナム人ってどんな人たち? この質問に答えるのは難しい気がします。細長い国であることから、北部、中部、南部でも気質はそれぞれ異なるとベトナム人でさえ話します。南部で暮らしているナビですが、南部の人は、とにかく明るく率直です。外国人に慣れているわけではありませんが、人を気遣う優しい人たちが多いと思います。北部の人は日本人に似ているとよく言われます。またベトナム人は人によく質問をします。これは悪意があるのではなく、相手に興味があるということ。でも質問攻めにされることもあるので、すべてに答える必要はありません。答えずにおいても気にせずに。

ベトナムといえばやっぱり「アオザイ」

ベトナムというと浮かんでくるもののひとつがこのアオザイでしょう。アオザイとは、「アオ ザイ=服 長い」の意味。ベトナムの正装として着用される民族衣装ですが、現在では、結婚式や伝統芸能で着られるくらいです。チャイナドレスを起源としており、腰の両側にスリットが入っており、下に長ズボンをはくので動きやすいです。女性用だけと思われがちですが、男性用もあります。ホーチミン市など都市部ではあまり見られなくなりましたが、高校などの女子用の制服に白いアオザイを採用しているところもあります。

知っておきたいベトナム戦争

ベトナムといえば「ベトナム戦争」という印象をお持ちの方も多いのではないでしょうか。悲しい歴史ですが、少し説明をしておきましょう。ベトナム戦争は、当時北ベトナムと南ベトナムという、2つに分かれていた国どうしが、1965年(開始については諸説あり)から1975年4月30日まで、ベトナムの地で繰り広げた武力衝突のこと。けれども実際には、南ベトナムを支援したアメリカと、北ベトナムを支援した当時のソ連、中国との戦いともいえました。アメリカは巨額なお金を使い、また兵士を派遣しましたが、結果的には北ベトナム軍が勝利。アメリカ軍、ベトナム軍兵士が多く犠牲になっただけでなく、戦争中に空中散布された枯葉剤(ダイオキシン)の影響は、現在でも深刻な問題になっています。ベトナム戦争などに関心がある方は、戦争証跡博物館やクチトンネルにいかれてはどうでしょうか。

いかがでしたか?ベトナムの基礎知識。旅行前にその国の基礎知識を知っておくと、よりベトナムへの理解が深まるはず!以上、ベトナムナビでした。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2017-04-13

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