アオザイ一着、買ってみたい、できるなら、オーダーメイドで作りたい。そんな方へのスペシャルアドバイス、になるかな?
シンチャオ、また皆様にお目にかかれましたネ。マダムアオザイでございます。今日は念願かなって、アオザイのオーダーメイドをすることになりましたの。生地を買ってから、仕立てに持ち込みましたのよ。マア、優雅でしょ?でも段取りとしてはお店で布を選んで寸法は測ってもらって、ハイ、即オーダー!メーイド!のつもりだったのが、ちょっとしくじりまして、布だけ先に買ってしまい、オーダーできるとこありませんかアって、数日布を持ち歩いてたマダムなんですー。
「ZEN PLAZA」って
ホーチミンの流行の先端を突っ走る「ZEN PLAZA」。プラザ内のテナントはホントにおしゃれで、ベトナムのファッションはここから!と言っても過言ではないほど。見て歩くだけでも目の保養になるものばかり、でも、お値段を見れば、それなりにホホーっと目を見張るものもありますヨ。皆ここで流行を捕らえて、安いとこで買っているのかなと見受けられましたワ。こちらの1階に4人のデザイナーブランドが集まったコーナーがありました。「TOAN THINH」と書かれた看板前は、アオザイを着たマネキンがいて、布がたっくさん。マダムアオザイはてっきり、ここでオーダーメイドができるのよっと決め込み、布を選び始めました。
正統派アオザイ
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こんなきれいな刺繍のアオザイもありました
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「TOAN THINH」は色とりどりの布があって、目移りします。1mは15万ドンくらいからで、短い丈のアオザイは、2m30cm(38万ドンくらい)の長さでいいそうです
あら?ここじゃないの?
生地を買いました、マダムアオザイ。買った布が袋に入れられ、ハイ、と手渡された時なんですけど、何かが違うっと感じたわけです、
「アノー、ワタクシのカラダのサイズはハカらなくともよろしいの?」
首をかしげるスタッフ。
「これで、いいんですよ」
今度はマダムが首をかしげました。
「ここでオーダーメイド、したいんですけどー」
「ここは生地を売るところです、作るのは別のところを探してください」
エエッツー!そーだったのー?むむむー。
「すみません、よくわからないんで、教えてください」
「私もよくわからないので、私たちの会社のほうへ行かれますか?」。
生地売ってたら作れるところの1、2軒は知っててよねーと、ピキピキッときたけど、そこはグッとこらえ、じゃあそちらへ伺うことにしますワ、と言い切ったマダム。「TOAN THINH」の本社へ行くことになりましたー。
いろいろ合わせてみてくれます
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これに決めます、似合うかしら♪
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一般的なアオザイサイズの2m50cmの長さを測ります
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はさみを入れます
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バサッと、やってくれて、踏ん切りがつきましたワ
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切られてしまいましたー
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ベトナム、No.1
まいりましたねー、MAPちゃんと確認しとけばよかったです・・・遠いこと遠いこと、やっと着いたら、ホント生地ONLYの会社でした。生地デザイナーの娘さんHO THI PHUONG THAOさんがにこやかに応対にでて来てくれました。
「ここでは作れませんの?」
しつこく聞くマダム。だって、会社にも、ほら、そこにも完成品売ってますしー。
「作れません、生地だけなんです」
そっかー、でもいろんな生地があるんですね。それに全部きれいー。ふと、壁にかかった写真が目に入りました。よく見ると、アラ、なんだか見たことあるお顔が。HO THI PHUONG THAOさんが
「これは、2007年のハノイのAPEC会議のですよ、各国の首脳がうちの布で作られたアオザイを着て記念写真を撮ったんですよ」
あら、確かにあれは短い任期でした安倍さんでは?ですよね?え、でも、今うちの布ってー?そうなんです!HO THI PHUONG THAOさんのお母様がオーナーをつとめる「TOAN THINH」は、ベトナム一有名なアオザイ生地の会社だったんです。
HO THI PHUONG THAOさん、まだ若いけど、ここでは仕切っています
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「TOAN THINH」の本社
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「TOAN THINH」
12-14 Pham Phu Thu, Ward 11,Tari Binh Dist, HCM City
電話番号: 08-8642-402
HP:www.toanthinhsilk.com
★★★
アオザイのルーツについて語る アオは衣装、ザイは長いの意味。ホーチミンを中心とする南部では、アオヤイと発音します。グエン王朝の時代、中国の清王朝の官人の朝服を簡略化したものがアオザイと呼ばれ、それが一般の人に広がったのが始まり。1930年頃、ハノイの美術家たちが服装改良運動を行い、布地のパターンやカット方法を改良し、現在の形のシルエットに変えました。チャイニーズのチーパオみたいな長いジャケットに、下はゆったりとしたパンツを着用。女子学生は一部の学校で今でも制服として白いアオザイを着用、会社員でもアオザイを着用している女性は多く、公務員は上は青で、下は白の組合せだったりします。男性用のアオザイは冠婚葬祭などで着られます女性は生活の中でも常にアオザイが定着しているといえます。
では、どこで作りましょう?
ベトナムで一番いい生地を手に入れてしまったマダムアオザイ。もう後には引けません。いい生地を持ったからには、ちゃんとしたところで作ってもらわねば!生地を持ち歩くこと3日。バッグの中で、生地サンが哀願するのが聞こえてくるようです。
「はっやく、つくってえ~~」
数人に聞いたら、あ、ベンタイン市場で作れるよーって。市場かよー、個人的に市場は大好きですけど、市場あたりで妥協したくはありません。これ高級シルクなんですよ、Silk、シ・ル・ク。
ここなら安心!
日本人オーナー阿部健一さんが経営しているお店「Aika」、を見つけました。アオザイのオーダーメイドがメインビジネスで、写真館やメイクアップ、モデル派遣もされてます。ここの奥様の名前が「Aika」さん、アオザイデザイナーで日本でもファッションショーを手がけたことがあるプロなんです。やっと、安心してお任せできるお店が探せましたワ。3日間肌身離さず持ち歩いた甲斐がありました、昨日ベンタイン市場の近くを通った時はついにクラッと引き寄せられそうだったけど、やはり、誘惑に勝ててよかったですワ。Aikaさんは、日本語もペラペラ。デザインの相談にも気さくに答えてくださいます。さっそく生地を袋から取り出し、Aikaさんに手渡しました。
「これはいいものですよー」
ホホ、Aikaさんの見る目に納得し、いいものを知らずに買っていた自分にもほくそ笑んで、満足してしまったマダムです。
マダムアオザイはこのスタイルにしましたの
寸法はかりは入念に
まず、デザインを選びます。トラディッショナルでいくか、「今」で行くか。お店のショーウインドーには今一番作る人が多いというデザインがありました。ジーンズにも合うというんで、ジーンズが多いマダムは、ハイ、じゃあそれでと即効で決めました。決まったら同じスタイルのアオザイを、今着てる服の上に着ました、だから、こんなに太って見えるんだって。元も細くはないんですけど、モコモコでしょ。ワタクシ、下の服、脱ぎましょうか?って聞いたんですけど、いえ、上から着てもいいんですよって。雰囲気掴んだところで、上から着たままサイズはかり。首周りに、肩幅、二の腕、腕。そして胸、ウエスト、腰、全体の丈、かなり細かいですね、マダムはスポーツジムでたまに筋トレしてますので、ホホ、ちょっと肩幅あり、胸幅厚くございます・・・着たままでよろしいの?サイズ大きくなりません?ってもう一回聞いたら、いえ、大丈夫ですって。
阿部さん、Aikaさんご夫妻
数日後に完成!2日後くらいには出来上がってましたけど、3日後くらいにやっと取りに行けました。寸法箇所は多かったけど、1枚上にきて、その上から測ってたので、ほんとサイズがちょっと心配でした。でも着てみると、あっらーピッタリ!!すっごーい、ほーんと、ちょうどよかったです。しかも、きれいな箱にリボンまで。うれしい心遣いです。やはり素材がいいというのがまずあって、仕立てが上手、だからこんなにいいものに仕上がったのですね~。
その他情報
「Aika」基本情報
住所:49 Ton That Thiep St., District 1,HCM City
電話: (08)-8214-286 0903023881(携帯)
営業時間:9:00〜20:00
定休日:無休
日本語:問題なし
カード:OK
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記事登録日:2008-04-08