次の旅先はホーチミンにする？ハノイにする？選ぶポイントをご案内！2021年度版

こんにちは、ベトナムナビです。ベトナム旅行の旅先を決める際、最初の旅行で必ずといっていいほど悩むのが「ハノイにしようかホーチミンにしようか」と言う問題。どちらも日本を含む世界で人気の観光エリアであり大都市です。そこで、今回は初めてのベトナム旅行者向けに、ホーチミンとハノイのどちらを選ぶべきか、ポイントをご紹介します。

ハノイとホーチミンの2か国の周遊は無理？

「どうせならハノイとホーチミンの両方を1度の旅行で行こうと思っているんだけど」という人もいるかもしれませんが、それはちょっと難しいかもしれません。直線距離で言えばハノイとホーチミンは青森と福岡間とほぼ同じです。飛行機に乗れば2時間ちょっとで行くことができますが、日本発のパッケージツアーでは、空路の移動を旅程に含むプランは滅多にありません。そのため、もし両都市を周遊したいならば、最初から個人ですべて手配して自力で行くことになります。

首都はハノイ。でも都会はホーチミン

ハノイとホーチミンは日本で言う東京と大阪の関係。ハノイは首都であるものの、商業の中心はホーチミンとなります。ハノイは政治のおひざ元なので、大都会、というよりは政府関連施設が多く、またのどかな風景が広がる町並み。一方でホーチミンはオフィスビルが立ち並ぶ都会振りです。昨今では日本のイオン、ファミリーマート、マツモトキヨシ、無印良品、UNIQLOなどベトナムに進出しましたが、いずれも本店（1号店）はホーチミンとなります。そのためショッピング重視の旅行者はハノイよりもホーチミンの方がいいかもしれませんね。

世界遺産を目的とするなら「ハノイ」一択

実は南部ホーチミンには世界遺産がありません。そのため、ベトナムの世界遺産を目指すならば、ハノイ一択となります。ハノイには市内中央部にタンロン遺跡、郊外にハロン湾とチャンアンの計3か所の世界遺産があります。いずれも日本人旅行者の王道スポットでもありますし、取り分けハロン湾とチャンアンはダイナミックな大自然に触れることができます。一方でホーチミンもメコンデルタの自然ツアーがありますが、どうしても世界遺産の自然史跡と比べると目劣りしてしまいます。

タンロン遺跡		ニンビン省のチャンアン
ハロン湾のクルーズツアー		ハロン湾で見学できる洞窟内部

料理はどっちがおいしい？味付けに違いがある

続いての比較は「グルメ」。同じベトナム料理ですが、ハノイはどちらかというと薄い味付けで、ホーチミンは甘めの味付けが多いです。これはベトナム人も自他認める味付け。ホーチミンは南国を活かしたココナッツミルクやレモングラスを多く使う一方、ハノイは素材を活かした自然風味が特徴となります。「料理はハノイの方がおいしい」という意見が全体の多数派となりますが、一方で商業の町のホーチミンでは、世界各国の料理を楽しめるのも魅力。ベトナム料理だけではなく、フレンチ、トルコ、スペイン、レバノンなど、日ごろあまり食べる機会のない料理も楽しんでみてはいかがですか。

南部名物バインセオ

揚げ春巻きも両都市では形や具が違う

フォーは実はハノイの名物

ハノイとホーチミンのホテルの比較

続いての比較は両都市のホテル。まず、5つ星の高級ホテルに関して言えば、ハノイもホーチミンも質やサービスはほぼ同じです。基本的に両都市とも観光エリアは土地スペースがないので、ビル型の高層ホテルとなります。ただし、24時間ルームサービス、屋外プール、フィットネスクラブ、スパ、カフェ＆レストランの併設は同じとなります。一方で多少の違いが出るのは4つ星ホテル。ハノイの4つ星ホテルは旧市街とホアンキエム湖南部に幾つか点在していますが、いずれも築年数が古く、老朽化している印象です。旧市街は政府指定の文化遺産に指定されているので、気軽に改築できないことも理由に挙げられるようですが……。もし3つ星、4つ星ホテルに宿泊するならば、ホーチミンの方が清潔なホテルを手配することができることでしょう。

フィットネスジムもほぼすべてのホテルについています		パッケージスパを予約するのも
広いロビー。多くのホテルでラウンジも併設しています		寝室のグレードも重要視して

ツアーが豊富なのは間違いなくホーチミン！

現地オプショナルツアーの種類が豊富なのは、間違いなくホーチミンとなります。ハノイは市内観光とニンビン省（チャンアン）、そしてハロン湾がメインとなります。一方でホーチミンは市内観光だけでもエリアごとに楽しみ処が用意されていますし、郊外もブンタウ、クチ、カンザー、メコンデルタとたくさん行くところがあります。ベトナムにはまだ電車が走っていないので、これらを自力で行くことはまず不可能。基本はツアーに参加することになります。ハノイの場合は「1日目は市内観光、2日目はハロン湾、3日目はバッチャン村」のようにある程度旅行者のルートは決まっています。

海外ツアーらしい昼食の様子		水上人形劇はハノイでもホーチミンでも鑑賞できます
ホーチミンのディナークルーズツアー		クチトンネルも人気ツアーの一つ

ビーチリゾートを楽しみたいならどっち？

「アジアの海を楽しみたい！」と考えるならば、ハノイよりもホーチミンがおすすめです。いずれも都市部となるので近場に海はありませんが、郊外に足を運ぶと、ハノイならハイフォン、ホーチミンはブンタウで海水浴を楽しむことができます。しかし、ハイフォンはまだ観光開発が進んでいないため、旅行者向きの観光エリアではありません。一方でブンタウは元々ホーチミンの人々が週末に行くプチリゾートエリアであり、昨今は4つ星5つ星の高級ホテルも建つようになって、外国人もおすすめできる旅行エリアと成長しました。おいしいシーフードを頬張りながら、海の見えるホテルで1泊するのもいいかもしれませんね。ちなみにハイフォン行きの現地ツアーはありませんが、ブンタウ行きの日帰り1日ツアーは多くの旅行会社で催行しています。

いずれも港町です		リゾートというにはローカルチックです
ホーチミンは近年リゾートホテルが増えてきました		海が見えるシーフードレストランも

恋人・ファミリー・女子旅。旅行者層から考える両都市の比較

ハノイ及びホーチミンに誰と行くかによっても、現地の楽しみ方は変わってきます。
【女子旅】
女性同士の旅行は買い物や現地のツアー参加がメインとなるでしょう。買い物はホーチミンの方が多くのお店があるほか、ツアーも種類が豊富。もしハノイを希望するならば、ハロン湾のクルーズ1泊ツアーに参加するのもおすすめです。【ファミリー】
子供連れの家族旅行ならば、買い物やスパといった大人の楽しみはあまりできませんので、ホーチミン旅行の場合は手持ち無沙汰に陥るかもしれません。ハノイであればハロン湾のクルージングやチャンアンのボートトリップといった子供が喜ぶ観光を楽しむことができます。
【カップル】
カップルは正直ハノイでもホーチミンでも大差はありません。ハノイであれば上記のハロン湾でドラマチックな旅が楽しめますし、ホーチミンであれば市内のショッピングやツアーに参加して郊外エリアに行くのもベトナム旅行らしくておすすめです。基本的に現地ツアーにお世話になることによって、大部分の滞在時間が埋まりますので、残りの自由時間を有意義に過ごせる方を選ぶといいでしょう。

ハノイのホーチミンの家。		ハノイの文廟
ホーチミンは現地ツアーをうまく利用して		ハノイの市内観光は基本は博物館巡りとなりそう