森林浴に最適!日帰りで行ける世界遺産「チャンアン」に注目
こんにちは、ベトナムナビです。ハノイ旅行を計画しているほとんどの人は、ハロン湾を目的にしているのではないでしょうか。雄大な大自然を眺めるボートクルーズはハネムーナーにも人気がありますね。しかし、最近人気急上昇中の観光地が、ハロン湾からほど近いところにある「ニンビン省」。省内にあるチャンアンは「陸のハロン湾」と呼び声高いほど、圧倒的な自然を前にすることができます。今回はチャンアン含むニンビン省の概要をご紹介します!
ニンビン省基礎情報
<位置と面積>ハノイ南部100kmの地点に広がる紅河デルタ地方に位置する、およそ1400キロ平方メートルの面積を持つ省。ニンビン市を省都に置き、2市6県の行政区画で構成されています。チャンアンやタムコックは観光地化されており、タムコック周辺にはゲストハウスから中級ホテル、レストランなどが並ぶ通りがあるほか、車で15分ほど走ると、ニンビン市の大きな町に出ます。ハノイとは比べられませんが、地方の都会らしい町並みが広がっています。
<人口と言語>人口はおよそ55万人。ベトナム人のキン族で構成されているため、公用語はベトナム語。ただし、山岳ではムオン族のような少数民族が暮らしていて、彼らは独自の言語で意思疎通を図ります。ただし、近年はムオン族も積極的にキン族と商業的交流を持つようになり、彼らは流暢なベトナム語を話します。
<歴史>10世紀末に中国の支配から独立を勝ち取り、ディン(丁)朝がベトナムで初めて政権を握りました。その後すぐに中国が再び攻めてきたため、首都をハノイに移すことになり、およそ40年の短命政権でしたが、現在でも遷都の地であるホアルーは「古都」として歴史的に重要な役割を後世に残しています。
<名物と特産品>ニンビン省は渓谷に恵まれているため、川で獲れるカニや魚が豊富。川魚はディープフライにするのがここでの普通なので、臭みもなくヌクマムにつけてたべると非常においしいです。また、チャンアンやホアルーでは「Banh Dua」、「Banh Rau」といったもっちり触感のお菓子も販売しており、いずれもご当地の名物お菓子とされています。また、ベトナム全国で食べることができますが、ヤギ肉やおこげご飯などもニンビン省の名物といわれており、町中には数多くの食堂を見ることができます。
ニンビン省に行こう!
ニンビン省までは陸路で行くのが一般的。首都ハノイから車をチャーターするか、ツアーに参加して行くことになります。格安で行きたい場合は、ツアーバスを手配するのも有効な手段、移動にかかる時間はおよそ2時間です。
●日帰りと1泊観光ニンビン省には世界遺産以外にも数多くの観光名所があり、それらすべてを回ろうと思うと、到底1日では回り切れません。ゆっくりと滞在しながらであれば、最低2日、できれば3~4日はほしいところ。旅程で厳しいのであれば、日帰りでチャンアンとタムコックのいずれかに加え、ホアルーやビックドン、ハンムア、バイディン寺のどれかを歩くのがおすすめです。
ニンビン省のメインスポットは世界遺産のチャンアン。それと同じくボートトリップを楽しめるタムコックとなります。それ以外にも仏教寺院や山水画の自然風景を見ることができる景勝地など、見どころは多々あります。ツアーで行く場合はほとんどがチャンアン、タムコック、ホアルーとなるので、それ以外の場所に行きたい場合は個人で行くか、カスタムツアーを組んで専用車で行くことになります。
●世界遺産「チャンアン」世界遺産のチャンアン。渓谷の間を手漕ぎボートでクルーズすることができます。道中にはいくつもの仏教寺院があり、また、映画「キングコング」のロケ地として使われた現場も歩いて見学することができます。かつてはハロン湾と同じ条件で海水が侵食しましたが、海水が陸に沈み、湾を形成したのはハロン湾で、ここニンビンは陸を保ち続けました。そのおかげで、現在では「陸のハロン湾」とも呼ばれていて、ここで見る景色はハロン湾に酷似しているとも言われています。
●タムコックチャンアンが世界遺産として人気になる前は、ここタムコックが最大の観光スポットでした。現在でも根強い人気があり、チャンアンよりも自然景観が楽しめるという人も多くいます。また、名物ともなっている足でオールを漕ぐ姿はチャンアンでは見られないもので、タムコックが昔からの習慣を大切にしていることがうかがえます。タムコック周辺には旅行者向けのホテルが幾つも並んでいるので、ニンビン省に滞在希望の方は、このエリアを拠点とすることになります。
古都「ホアルー」968~1009年のおよそ40年間。ベトナムの首都となった都。中国から独立を勝ち取って、初めて遷都された場所です。40年間はディン朝とレー朝がベトナムを支配していましたが、その後ハノイに遷都。しかしその後もホアルーは王朝にとって重要な場所であり続けたといいます。現在でも最初の帝位であるディンティンホアンの廟や仏教の経典が掘られている石碑を見ることができます。
●ビックドンニンビンの自然に憧れを抱いた僧侶が山岳の麓に建てたとされるビックドン。勾配の急な石段を上がった先には、洞窟寺をみることができ、現在でも現地人が花や果物を供えにやってきます。タムコックからほど近いため、併せて行くのがおすすめです。所要時間も30分かからないので、気軽に訪ねることができるのも魅力。
●ハンムア急こう配の蛇行した石段は500段近くあり、龍の背なかを象っています。山頂から見る景色は絶景。タムコックの河川や旅行者が乗るボートなども一望できます。かなり体力が必要なので、小さなお子さんは難しいかもしれません。また、雨上がりは地面が滑りやすいので、サンダルは危険です。また、入口傍にはバンガローもあり、宿泊も可能。
いかがでしたか。ハノイからわずか2時間で行けるニンビン省をご紹介しました。世界遺産以外にも見どころはたくさんですので、宿泊して行く価値もあります。ハロン湾と同日に両方は行けませんので、どちらかを選ぶことになった際は、ここで紹介した概要を材料に判断してみてはいかがでしょうか。以上、ベトナムナビがお届けしました!