様々な角度で分析!ベトナムの国民性

知って面白い地域によって異なるベトナムの国民性

こんにちは、ベトナムナビです。近年は海外旅行へ行く日本人も昔と比べ大分増えてきましたね。全く異なる環境や習慣で育った彼らと異文化交流をするのも現地での楽しみではないでしょうか。そこでふと疑問に思うのが、日本では地方や地域によって言葉や人々の人間性が異なる場面がありますが、ベトナムではどうでしょうか。今回はベトナムの国民性をさまざまな角度で分析してみたいと思います。これを読めばもっとベトナム人が好きになるかもです。

地域によって異なる国民性

ベトナムの人口は9000万人強。世界ランキングでいえば13位に位置付けられています(日本は10位)。人口だけを見れば十分大国と言えるでしょう。そんなベトナムはもちろんどこの地域も同じ習慣、文化、環境というわけではありません。東京と大阪が全く異なる国民性を持っているように、ベトナムも北部、中部、南部とそれぞれ異なる国民性をもっているのが分かります。では、どんな国民性を持っているのでしょうか。もう少し具体的に紹介したいと思います。

北部の国民性

まず最初は北部から。北部は首都ハノイを置く大都市圏があり、東部には港湾地帯ハイフォンが有名。中北部ゲアン省はかの有名なホーチミンやファンボイチャウなどの出身地。もともと南部に比べ資源に乏しかった北部は、そのたくましい生きる精神力が政治へと発展し、数多くの著名人を輩出しました。その北部の国民性は、「勤勉・真面目・内気」。政治の都ハノイに暮らす人々は、どことなく郷愁漂う背中を見せます。日本の東京の人に相当すると在住者の間では囁かれています。
政府のおひざ元

政府のおひざ元

ホアンキエム湖です

ホアンキエム湖です

ドンスアン市場にて

ドンスアン市場にて

中部の国民性

続いてご紹介するのは中部地方。中部はダナンを中央都市に置いていて、近年はリゾート開発が進み旅行者も多く訪れる一大観光地に成長しつつあります。ハノイとホーチミンと並びベトナム第3の都市などと呼ばれるようになり、その発展具合がうかがえます。その中部に暮らす人々の国民性は、「穏やか・現実主義・能動的」といった言葉が当てはまります。中部はまだまだ田舎地方が多く、そこで育つ若者たちはいち早く親元を離れ、ダナンやハノイ、ホーチミンといった都市圏の学校に入学します。それも大学を卒業していい仕事に就くため。そして親に仕送りをかかさない慈愛も持っています。ただし、多くの家庭が低所得者層に位置するため、人々は超がつく現実的。それでいながら仕事で成功してやろうという気概が強く、ハノイやホーチミンに移り住んで会社やお店を興したり、外国に語学留学をしてスキルつけて戻ってきて大成の道を歩むというのが、典型的なサクセスストーリー。
世界遺産の日本橋

世界遺産の日本橋

ミーケービーチ。ダナンの町中にあります

ミーケービーチ。ダナンの町中にあります

世界遺産ミーソン遺跡

世界遺産ミーソン遺跡

南部の国民性

南部は都心にホーチミンを置き、西部にはメコン川が流れるメコンデルタ地方が広がります。首都は北部ハノイでありながら、最大の経済都市はホーチミンでり、しばしばハノイ人との喧嘩の火種にもなります。そんなホーチミン人は日本でいう大阪・関西に相当する人々の性格。「大らか・商売人・人見知りをしない・短気」といったことがいえます。しかし、しばしば自分の意見を相手に率直にぶつける傾向もあるため、公衆の面前で喧嘩をすることもあります。また、ニャチャンやムイネー、ブンタウといった海沿い地域の人々は、大人しく人懐っこいとも言われています。また、メコンデルタ地方の女性は「心優しい・怒らない」というのが定番。
高級住宅街フーミンフン

高級住宅街フーミンフン

ホーチミンもここ20年で相当変わりました

ホーチミンもここ20年で相当変わりました

フランス統治の名残を随所に感じることができます

フランス統治の名残を随所に感じることができます

標準語はハノイで、各地域に方言がある

日本でも首都東京の言葉を標準語とするように、ベトナムでも首都ハノイで使われている言葉が標準語です。ハノイ以外の地域では異なる発音のベトナム語があり、それらは方言となります。一般的には中部地方は日本の東北と同じようで、中部の田舎出身のベトナム人の発音は非常に訛りがあり聞き取りにくいと言われています。また、北部人と南部人でもやはり発音に対して意見の相違があるようで、北部人にとって南部人の訛りは「早口でうるさい・間抜けのよう」と揶揄し、南部人は北部人の言葉に関して「冷たい。友達と話していても何だか距離を感じる・いつも怒っているよう」とのこと。なかなか面白い違いですね。
外国人でもベトナム語を勉強すれば、方言の違いは理解できる

外国人でもベトナム語を勉強すれば、方言の違いは理解できる

中部の田舎は訛りは強いが、「それがかわいい」という人もいるよう

中部の田舎は訛りは強いが、「それがかわいい」という人もいるよう

料理の調理法による違い

日本ではよく「関西は薄味で関東は濃い味」と言われていますね。ではベトナムはどうでしょうか。実はベトナムも似たような地域差があります。一般的にいわれているのは、「北部は薄味もしくは塩辛い・中部は辛い・南部は甘い」というもの。確かにナビも中部の人が作る料理は辛いものが多く、例えばツケダレのヌクマム一つとっても、たくさんの刻み唐辛子を入れているのをよく見かけます。一方南部料理には味の素のような旨味調味料と砂糖を多用する傾向があるようで、それが甘味へとつながっている様子。北部料理は塩辛いという印象はあまりありませんが、全体的に薄味。素材に余計な味付けをしていないのが要因かと思います。例えばベトナム風サンドイッチのバインミー。ハノイのバインミーはシンプルで、ホーチミンのバインミーはたくさんの具を挟みます。それがハノイ人にとっては気に入らないようで、「いろんな味がごちゃまぜになって食べる気がしない」とのこと。お互い言い分はあるようですが、これもなかなかユニークな地域差ですね。
中部ホイアン名物揚げワンタン

中部ホイアン名物揚げワンタン

北部名物ブンチャー

北部名物ブンチャー

南部名物バインセオ

南部名物バインセオ

北部人と南部人の仕事観の違い

最後は仕事に対する姿勢を紹介。もちろん人によっても違いますし、外国人の間では「どちらも同じだよ」という人も多くいます。しかし、こうも言う人も多くいます。北部人は「計画的・集団行動主義」、南部人は「創造性豊か・怠惰・自己中心的」といいます。なるほど確かにと思う在住者もいることでしょう。また、北部人と南部人の間で共通することは「コネが重要、権力になびく」というもの。ベトナムではまだまだ賄賂が蔓延していて、ときには会社の人間をも欺くこともあります。ベトナム人との付き合い方もベトナムで働く日本人の課題の一つとなっています。

いかがでしたか。今回は北部、中部、南部の性格や料理、言葉、仕事の違いを紹介しました。日本でも共通することが多々あるかと思うので、これを読んで親近感がわいてくれたら嬉しいかと思っています。以上、ベトナムナビがお届けしました!
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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2017-08-09

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