世界遺産の自然公園!2億年前に形成された洞窟を探索しよう!
こんにちは、ベトナムナビです。ベトナムには8つのユネスコ世界遺産があります。フォンニャケバン国立公園は2003年に指定基準を満たし、2015年に正式に登録。一応8つの中では最も新しい世界遺産となります。場所が少し離れているため、日本人旅行者にはまだあまり知られていませんが、年々公開範囲が増えてきたのと、アクセスも都市部から良好になってきたのを受けて、徐々に認知度も上がってきました。そこで、今回はフォンニャケバン国立公園の概要をご紹介します。
<面積>フォンニャケバン国立公園は総面積8万6000haという広大な面積を持っています。どのくらい広いかと言うといまいちピンときませんが、ありがちな東京ドームで計算すると、何と約ドーム1万8000個分。ちょっと想像つかないですね。自然公園といっても、その94%が実は手つかずの原生林というから驚き。現在把握しているだけでも568種の植物と876種の動物が生息しているとされていて、その調査もまだ未完成。これから絶滅危惧種や新種なども数多く発見されるだろうと識者は言います。
<歴史と洞窟>フォンニャケバン国立公園は全体がカルスト地形。カルスト地形とは水に侵食されやすい石灰岩でできた大地のことで、同じく世界遺産のハロン湾やチャンアンなどもカルスト地形に属しています。フォンニャケバンが形成されたのは、今からおよそ4億年前。その後、気の遠くなるような歳月を経て水が徐々に侵食していき、大地に湖や山、洞窟などを作りました。いま確認できている洞窟のうち、フォンニャ洞窟はおよそ2億5000年前に造られたとされ、アジア最古の洞窟となります。一方現在確認されている洞窟で一番深いのは、全長31km。東南アジアでは最長を誇ります。
フォンニャ=ケバン国立公園へ行こう!
フォンニャケバン国立公園は、ダナンから車で6時間、フエから3時間の道のりと、旅慣れない旅行者にとっては少々厳しいかもしれません。フエ市街からは日帰り観光も出ていますので、これに参加するのが一番の近道。ダナンから行く場合は日帰りは難しいので、最寄のドンホイという町で一泊することになるでしょう。ドンホイからフォンニャケバンまでは車で1時間程度となります。ツアーに参加せずに個人で行くのは、道のりが険しいためおすすめしません。
ドンホイの町~フォンニャケバン
もし滞在時間に余裕があるならば、ドンホイの町に1泊してみるのはいかがでしょうか。ドンホイはここ最近ベトナム人の間で注目されている観光地で、またベトナム政府も新たなビーチリゾート地として観光開発に力を入れているようです。市街地にはベトナム戦争時に爆撃を受けた教会や遺跡を見学することができます。のどかな港町風情が漂う良い町なので、是非歩いてみてください。
フォンニャ洞窟
フォンニャケバンの見どころとなる洞窟。全長7.7キロ。湖からボートで中に入るのが特徴で、これが冒険気分をくすぐります。洞窟まではモーターボートで行きますが、途中から手漕ぎに変えて、慎重に洞窟に入ります。ボート上から眺める鍾乳洞は非常に幻想的。ライトアップも効果的に効いています。
天国の洞窟
天国の洞窟と呼ばれるこちらは、全長31キロで現在確認されているフォンニャケバンの洞窟の中では最長。まだ一般公開されているのは1キロほどというので、将来的に期待がかかります。天国の洞窟はフォンニャ洞窟とは逆で、山の中に入り口があり、洞窟は降りて行くように歩いて見学することになります。2005年にイギリス調査隊が発見した洞窟で、地下には河川が流れています。
いかがでしたか。フォンニャケバン国立公園はまだ現地情報がそれほどありません。無理に自力で行こうとしないで、ダナンやフエからツアーに参加していくのがおすすめです。今回紹介した以外にも見どころとなる洞窟はあるようですが、フォンニャ洞窟と天国の洞窟は日本人に一番人気の名所となります。是非お見逃しないように!以上、ベトナムナビがお届けしました!