メコンデルタ

Mekong DeltaDong bang song Cuu Long

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南部旅行の王道。豊かな自然と雄大なメコン川を堪能できる。東南アジアの雰囲気を求めるなら、こちらの観光が最適!


こんにちは、ベトナムナビです。ベトナム旅行と言えば南部ホーチミンが王道。しかし、ホーチミン市内だけでは、なにかと物足りないでしょう。そこでおすすめなのが、ホーチミンから南西部に広がるメコンデルタ地方です。大都会のホーチミンとはうってかわった田舎の風景が続き、日本では見られない雄大な自然とメコン川に心や癒されるはず。今回はメコンデルタの概要を解説します。

メコンデルタ基礎知識

<位置と面積>

南部ホーチミンから約1時間30分ほど南西に下った場所です。3万9000平方キロメートルという広大な面積を持ち、地方の中心都市であるカントーは、ハノイやホーチミンといった大都市に指定される「中央直轄市」の一つ。さらに12の省があります。
<歴史>
17世紀までは、ベトナム人と言われている所謂キン族ではなく、クメール人やチャムといった原住民が暮らしていました。のちにキン族が南部に広く分布し、メコンデルタ地方にもおよぶことに。ベトナム戦争においていは、カンボジア国境に近いことから、米軍との激戦区にもなった歴史があります。現在メコンデルタ地方は、ホーチミンといった大都市圏と比べるとまだまだ発展していなく、仕事を探すため、多くの人々がホーチミンに移りわたっています。
<名物料理と特産品>

メコンデルタは広く稲作と農業が広がっています。ベトナムの名物料理に使われるライスペーパーはメコンデルタが特産地。また、果物も豊富に収穫することができ、ココナッツや竜眼、一部カカオなども獲れます。
ツアーではエレファント・イヤー・フィッシュ(象耳魚)が定番。メコン川に棲息する川魚の一種で、素揚げしてライスペーパーにくるんで食べるのが一般的。
バナナも豊作です

バナナも豊作です

ジャックフルーツ。日本ではお目にかかれません

ジャックフルーツ。日本ではお目にかかれません

ココナッツキャンディーです

ココナッツキャンディーです

メコンデルタへの行き方

<ローカルバス>

鉄道のないベトナムでは、メコンデルタまではバスが基本。タクシーだと1日チャーターする必要があります。ローカルバスの場合はミエンタイバスターミナルからミトー行きのバスが毎日出ています。ただし、サスペンションやエアコンが壊れていたりと、居心地は最悪なので、バックパッカーでもない限りナビはおすすめしません。
<ツアー参加>

メコンデルタ方面への観光はツアーが便利です。ホーチミンのデタム通りやファングーラオ通り、ブイビエン通りにある各ツアーデスクがツアーを催行しています。日本語ガイドが添乗してほしいなら「TNKトラベル」がおすすめ。日本人スタッフも在籍しています。
ローカルバスと違って快適な道中をおくれます

ローカルバスと違って快適な道中をおくれます

ガイドの解説も

ガイドの解説も

メコン川とは


いくつもの国を跨いで流れる河川を「国際河川」と呼びますが、メコン川はその代表的な川です。中国を源流にミャンマー、ラオス、ベトナム、カンボジア、タイの5カ国を流れています。メコンデルタ地方にはメコン川が9つの支流に分かれることから、ベトナム人の間では「九龍(クーロン)」とも呼ばれています。淡水のメコン川は一見すると赤茶で濁っていますが、これは土の色。メコン川から採取される土は品質がよく、ベトナム全土に運ばれています。

いまも続く水上生活の民


メコン川沿いにはいくつもの小屋が軒を連ねています。こちらは水上生活をおくっている方々。土地が買えなく、また漁業しか仕事がないので、政府が住居を与えても結局は水上生活に戻ってしまうという問題も抱えています。新興国のベトナムではまだ貧富の差が激しく、今後は観光開発に力を入れて、インフラ等も整備するようです。

メコンデルタのおすすめツアー

●ジャングルクルーズ

メコンデルタツアーの王道です。メコン川を下るアトラクション気分で楽しめるツアー。渡るメコン川はツアー会社によって異なりますが、一般的なのはミトー。その後ベンチェーに渡ります。
●果樹園

ジャングルクルーズとよくセットになっているツアーです。ミトーに到着して最初にあるく道のりとしても利用されています。道中は近隣の農家が栽培する果実が木々に実っていて、試食をすることもできます。バナナ、ココナッツをはじめ、竜眼やジャックフルーツなど、日本ではみることができない常夏の国ならではの果実も見所です。
●蛍鑑賞

夜の帳が下りた頃にスタートするツアー。メコン川から顔を出している木々に棲息する蛍は、年間を通して鑑賞することができます。周辺には人工的な明かりがないので、雄大なメコン川を背景に蛍の落とす淡い光は幻想的。テレビメディアでも度々紹介されるおすすめツアーです。
●水上マーケットの見学

こちらは主にカントーのツアーです。早朝のメコン川には多数の小舟が浮かび、一大マーケットとなっています。テレビや写真で見たことがある人も多いかと思いますが、まさにその光景を間近で見ることができます。
●ホームステイ

ベトナムの片田舎で1日民家にホームステイをするツアーです。カラオケもボーリングも遊園地もありませんが、のんびりと過ごす時間はプライスレスではないでしょうか。日頃のストレスを忘れて、しばし時間をとめてみませんか。また、ホストファミリーの優しさは国境を超えます。言葉など通じなくとも、ボディランゲージなどを駆使すれば案外分かりあえるものです。一生の思い出となることでしょう。

メコンデルタ地方各エリア紹介

●ミトー
メコンデルタ地方の玄関口。ホーチミン市内からバスで約1時間30分と比較的気軽に行くことができます。竜眼、マンゴー、ランブータンといった常夏の国ならではの特産を持ち、他のエリアと比べると、ミトー市街地も開けている印象です。ミトーはメコンデルタ方面へ行くために必ず通る場所となりますので、個人旅行の方は、市内に降り立って、少し散策するのもおすすめです。ジャングルクルーズや果樹園、永長寺といったお馴染みのツアーもミトーからはじまります。
メコン川をボートでくだる。スリルがあります

メコン川をボートでくだる。スリルがあります

永長寺。涅槃仏や大仏を見学できます

永長寺。涅槃仏や大仏を見学できます

●ベンチェー
ココナッツの名産地として知られていて、カカオもとれます。ミトーと同じくメコン川を渡るジャングルクルーズが観光客に支持されているほか、離れ小島周辺の蛍鑑賞もベンチェーが主。ベンチェー出身のホーチミンに住むベトナム人も多く、1年に一回ココナッツフェスティバルも行われます。
●カントー

メコンデルタ地方最大の都市です。ホーチミンから約4時間程度と長い道のりですが、水上マーケットを見学することができます。ホーチミンから1泊2日のツアーが催行されているほか、現地のローカルツアーデスク、もしくは自分で時間貸しのボートを借りるなどいくつか見学する方法があります。また、それ以外にはカントー市場やカントー博物館、ホーチミン博物館などが観光スポット。ホーチミンからの日帰りは、かなり体力が必要となります。
●チャウドック

ホーチミンからバスで約7時間かけて辿りつくチャウドックは、観光客がほとんどいないローカルな山岳地帯。チャンパ、アンコール王朝の末裔であるチャム族とクメール族の他、華人や少数民族が共存する地域です。メコンデルタ地方に住むチャム族のほとんどはイスラム教。ゆえにイスラムモスクや仏教寺院、カトリック教会といった多宗教の面影が町並みに映る不思議な場所でもあります。見所としては、タイアン寺やチャウドック市場、標高230mのサム山などが挙げられます。
●ハーティエン

ホーチミンから西へ約340km。ベトナム本土の最西端に位置する港町です。ホーチミン市内でここまで行くツアーはまずありませんので、旅慣れた方のみ訪れることができるエリアといっても過言ではありません。ただし、ここよりモーターボートで離れ小島フーコック島(ホーチミンから空路で1時間)に行くことができます。フーコック島は外国人も多数訪れる観光エリアなので、ハーティエンまで訪れたら、そちらも目指してみましょう。ハーティエン自体にはこれといった見所はなく、教会や仏教寺院がところどころに点在しているのみ。のどかな町並みを散策して楽しみましょう。
その他のエリア

メコンデルタ地方の主要都市を巡りたいと考えている方は、基本は上記の町がメインとなります。ただし、その他「ヴィンロン」、「ソクチャン」、「ロンスエン」といった町ものんびりとした雰囲気が漂っていて、散歩にはおすすめです。基本どの町にもバスターミナルがありますので、ホーチミン直通のバスがあれば、時刻は必ず確認しておくようにしてください。

注意喚起


メコンデルタ地方に棲息する蚊はデング熱といった感染症ウイルスを持っている可能性があります。蚊よけスプレーなどは必ず持っていきましょう。また、川に裸足で入ったり、生野菜、火が十分に通っていない肉なども感染症にかかる可能性があるので注意してください。

いかがでしたか。
ホーチミン市内から催行しているツアーは、せいぜいミトーからカントー程度。
観光客がなかなか足を踏み入れない、本当の自然とのどかな風景をその目で見たい方は、是非個人で巡ってみてください。
以上、ベトナムナビがお届けしました。
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記事登録日:2014-10-28

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スポット登録日:2014-10-28

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